page.12 「育児休業」
男性が育児休業(以下、育休)を取得することについて、実際に育休取得したことによる体験談を書いてみました。
※あくまでも個人的な感想です。
文章を書くのが苦手であるため、不快に感じる表現もあったりするかもしれません。
また、拝見いただきました方と私の考えに相違点が多々あると思います。
もし気分を害されるようなことがありましたら、その時点で記事の続きを見られないことを推奨いたします。
我が家の家族構成など
まずは簡単に我が家の家族構成を。
私、妻(出産に伴い会社退職)、長男とワンコ1匹といった感じです。
妻は個人経営の会社に勤めていたということもあり、育休という制度はあるものの、取得することは実質的に困難な状況でした。
そのため出産予定日の約2ヶ月前に退職いたしました。
将来や先行きが不透明なこのご時世、共働きの家庭が多いのではないでしょうか。
今は専業主婦となっている妻ですが、家計のことを考え、いずれはパート等をしてもらう予定であります。
ちなみに私ですが、特段給料の良いところに勤めているわけでもなく、今後給料が激増する見込みがあるわけでもないところに勤めています。
俗にいうお堅い系の職業に就いていると言ったらよいでしょうか。
ただ、給料は低くても安定はしているため、子育て環境や住宅ローン返済のことを計算し、約2年前にマイホームを購入いたしました。
なお、育休期間(最大3年)のうち1年間は育休手当金の支給があります。
ただし、支給されるのは給料のおよそ6割程度といった感じでしょうか。
育休中は外出することも少なくなるため、贅沢をしなければ十分やっていけますね。
なぜ育休を取得したかったのか
「育休=子供のため」のイメージが強いと思います。
女性の場合は、必然的に子供のお世話をしなければならないという理由のため取得されるのが多数だと思います。
しかし、男性の場合は少し意味合いが変わってくるのではないでしょうか。
我が家の場合、妻は無職であるため産休・育休は関係なく、必然的に子供のお世話をすることとなります。
ただ、産後間もない母親の体は疲労の蓄積も多く、かつ環境の変化にも対応しなければならなかったりと、身体的、精神的なプレッシャーが非常に大きいのではないでしょうか。
そこで、私が育休を取得することにより、少しでも妻の負担軽減を図りたかったというのが一番の理由です。
理想の育休期間
個人的な理想としては、1歳までの1年間を取得できればベストだと思っています。
1歳まではすこぶる成長が早く、親御さんもその成長をサポートしていく方法が目まぐるしく変化するため、いろいろと負担が大きいのではないでしょうか。
その期間に父親が育休を取得できていれば、母親への負担も激減すると思います。
私の場合、業務のことや家計のこともあったりするので、私が実際に取得したのは約3ヶ月となりました。
せめて、離乳食が始まりだす生後5〜6ヶ月までの約半年でもよければ取りたかったのが本音ですね。
育休を取得してよかったこと
授乳のサポートが可能
母乳の出があまりよくなかったため、我が家は母乳1:粉乳9ぐらいの割合で授乳を行なっています。
妻がしんどい時は母乳に拘らず粉乳のみとし、私が授乳することによって妻を休ませることが出来ました。
ちなみに、産院からも母乳が一番良いと言われてはいたのですが、母乳の出が良くならないことによる妻のストレスが溜まり、少し体調を崩すこともありました。
妻も私も完全母乳に拘りを持っている訳ではなかったので、粉乳にすることにより妻も母乳が出にくいストレスから解放されて良かったと言っていました。
妻の家事負担軽減
掃除や洗濯、ご飯の準備などを分担することにより、妻の家事負担を軽減することができました。
分担といってもどっちが何をやると決めているのではなく、「妻がご飯を作ったら自分は食器洗いをする。」や「妻が洗濯物を干したら自分が洗濯物をたたむ。」という感じで、その時々になんとなく分けてやっている状態ですね。
私たち夫婦は役割をきっちり決めつけてしまうと、相手がやらないことによるストレスが溜まったりするような性格なので、ゆるく分担してうまくやっている感じです。
子供と触れ合える時間を多く確保できる
生まれてすぐから子供と長く触れ合えることにより、父親としての自覚を改めて持てることができました。
「そんなの当たり前でしょ!」と言われればそれまでなんですけどね(^_^;)
あと、この先こんなに子供と長く一緒に居ることなんてなかなか無いと思います。
その経験が出来ただけでも非常に良かったですね。
育休取得に伴い周囲から言われたこと
同世代以下の同僚(男女問わず)
「是非とも育休取得して欲しい!」との意見が多かったです。
同世代の私が育休取得の前例となることにより、他の同僚達(特に男性)も育休取得に踏み出しやすくなるといったところでしょうか。
また、既にお子さんがいる同世代の方々からは、「自分も3歳到達日までに、一度取得してみたくなった」との声もありました。
少しでも男性の育休取得の後押しになれたのかなぁ…と勝手に思っている次第です。
40〜49歳の方々
出産経験のある女性上司からは、「凄く良いと思う!奥様のために取得してあげてね!」と言われました。
また、お子さんのいらっしゃる男性上司からも同様に、「今は男性の育休についても理解が広がってきたんだし、君が取得することにより同世代に良い影響があるんじゃないかな。もし自分が君のような立場なら、是非とも育休を取って妻をサポートしたいよ。」とのことでした。
子育てを経験しているからこそ理解していただける部分が多いのかなと思います。
50歳以上の方々
お子さんの手が離れた方から「共働きの世帯がほとんどだし、今は男性も家事・育児に積極的に参加するべきだから良いんじゃないかな。素敵なことだと思うよ。」とのことでした。
また、「自分の時代には男性の育休が無かったから羨ましいよ。もし君の立場なら育休を取ったね。経験談を聞いてみたいな。」と言われました。
このように、多くの方には男性の育休取得について前向きな意見をいただけることが多かったです。
ただ、ごく数名の方には良く思われていなかったのも現実でした。
実際に育休入る前にあった飲み会の席で、
「男が育休なんか取って何をするの?」
「仕事せずにお金貰えるんだし、奥さんに子供任せて遊びに行くこともできるね。」
と言われることがありました。
本気で言っている方もいたし、冗談半分で言ってる方もいました。
多少なりこのような意見が出るのは承知していたのですが、やはり気分は良くなかったですね…
育休が終わることについて
私は11月いっぱいまで育休を取得しています。
理想の育休期間で述べたように、正直、もう少し育休を取りたいのが本音ではあります。
ただ、急に育休の延長申請なんてすることはできませんので、とにかく復職に向けて業務へのモチベーションを上げていきたいと思います。
残すところあと1週間…少しでも妻のために、子供のために、ワンコのために、出来ることはドンドンしていく所存です。
ちなみに、3歳到達日までは育休の再取得が可能となっています。
今のところは再取得の予定はありませんが、妻や子供が体調を崩したりして付き添わなければならないようなことがあれば、可能な範囲で育休を取得できればな思っています。
ただし、権利だからといって自己中心的にしか考えず、無計画に取得するのはモチロン御法度です。
自分が休業することにより職場の方々へ業務負担が発生するため、もし再取得する場合は少しでも早く相談し、周囲の同意を得てから取得するつもりです。
今回、私が育休を取得できたのも、
・たまたま育休中に来ていただける代員さんが見つかった。
・職場の上司、同僚の理解があった。
・育休期間が自身の業務繁忙期から外れていた。
というように、周囲の理解やいろいろなタイミングがうまく重なった点も非常に大きなポイントだと思います。
男性育休についての感想
正直、「育休を取得したいと言ったら白い目で見られるかも」と思っていましたが、周囲の理解があったので思い切って取得することができました。
実際に育休を経験してみて、個人的には非常に良かったなと感じています。
妻からも「育休取ってくれてありがとう」と言ってもらえました。
男性の育休取得を少しでも検討されている方がいらっしゃいましたら、可能であれば是非とも取得されることをオススメいたします。
それが1年なのか、半年なのか、1ヶ月なのか、取得可能な期間の大小あるかもしれませんが、それでも取得するべきだと思います。
言葉ではうまく言えませんが、男性の育休から得られるものは何事にも代えがたい貴重な経験になりますよ。
男性の育休取得を検討されている方にとって、この記事が少しでもご参考になるようであれば幸いです。